カールスタード大学
2023年度 ヨーロッパ〈スウェーデン〉
M. Y.(融合学域 先導学類 3年)
留学先、留学時期について(どのようにして決めたか)
志望理由
?私ははじめに環境問題が学べる大学は何処なのか、交換留学先リストを何度も見て、留学先を絞りこみました。すると環境問題を学べる大学はインドネシアとスウェーデンの大学にしかないことが分かりました。(資料からわかる限りでは。)しかし実際に受講できた講義は私が事前にネットで見たものと若干違ったので、先輩にどんな講義がとれるのかを聞いてみた方がいいかもしれません。一人の留学経験者を見つければその友達も留学している可能性が高いので割と簡単に自分の候補先大学に行った先輩と連絡が取れたりします。まず誰かひとり金大の留学経験者を探してみてください。インドネシアかスウェーデンで最後まで迷いましたが、将来行く可能性が低そうなところにせっかくなら行ってみたいという欲望と、世界の最先端を走る北欧の地球環境問題に対する生の姿勢を感じたいと思ったのが決め手でした。
準備と現地での生活について
留学前にするべきことは大きく2つあると思います。
1つ目 英語力をここまでかというくらいレベルを上げておくことです。特にリスニング力。自分はグループの会話にちゃんと理解して話すのに半年くらいかかった気がします。もしはじめからこの状態だったと考えると半年の間にそこでしかできない体験、友達とのでディープな会話の量がもっとあっただろうになってつくづく思います。たまに友達が気を使って“what about Japan?”とか“how about you?”て気を使って聞いてくれます。会話の流れに自発的に参加することもそうだけど、聞かれたときにちゃんと言えるように、今、みんなが何を話しているかちゃんと追えるリスニング力をこれでもかというほど妥協せずやり続けることをおすすめします。
2つ目 留学先で絶対したいこと、行きたい場所をメモしておくこと
自分がやりたいことは帰国より2カ月前にほとんど達成できるようスケジュールを立てておくこと!帰国前の1か月や学期末のテストの月は、友達との最後のお出かけやご飯、パーティーなどで毎日予定が詰め詰めです。最後にみんなと過ごす時間はとても貴重で友達との仲をより一層深めてくれる時間です。つまり最後の1か月強はこのためにちゃんと時間を取っておくべきです。その上で自分がしたかったことをちゃんと悔いなくするために、余裕をもって帰国2カ月くらい前にはやるたいことリストが達成できている状態がいいと思います。みんなが読んで実際に留学に行くころにはこの先輩の言葉なんて忘れていると思いますが、これ、結構重要です!!今すぐメモを!
留学中のイベント参加
私はストックホルムで毎週行われているFridays For Futureのデモ行進に参加しました。4/22のアースデイの日参加したので普段より大きくストックホルム中心市街を2時間ほどデモ行進しました。スウェーデン人や環境問題に関心のある世界中の若者と一緒に、街へ声をあげる。Nar ska vi gora!!?? (when will we do?) Nu nu nu!!(now now now) と気候変動の喫緊性を何度も叫びました。 ビルの3階からのぞくスーツ姿のダンディなおじさん、スマホカメラをもつ信号でとまった20代くらいのトラック運転手、ショッピングバックをもつ観光客から多くの視線を感じ、デモの影響を確かに肌で感じることができたのは貴重な体験でした。
留学中の苦労、それをどのように乗り越えたか
私が一番苦労したのはグループでの会話です。1対1で話す機会よりも圧倒的にグループで話す機会の方が多いため、テストであるようなリスニングとは少し訳が違います。さらに私の学期はドイツ人留学生が多く、6割くらいはドイツ語話者でまたグループでかたまりがちでした。時には9人ドイツ人、1人スイス人、自分1人という状況もありました。彼らからたくさん誘ってもらった一方で会話がドイツ語で進むこともあり、彼らに自分一人のために英語を話してもらうのも申し訳ない気持ちがあり、また話してもらってもどこまで自分が会話に参加できるのかという不安もありました。そんな中でもとにかく一人一人にあきらめずに話かける、少人数の機会を自分で作ることで仲良くなることから始め、グループ会話に不安をもたず楽しめるようになりました。
卒業後の進路について
私は将来、地球環境問題に従事したく、北欧の政策を学ぶために留学しました。留学をすることでより自分の熱意に拍車がかかると期待していましたが実際はそうではありませんでした。サハラ砂漠を猛スピードで転がるプラスチックごみ、スウェーデンの路上でさえポイ捨てされる多くのビール缶、旅行をする中で感じる世界の広さや誰もが自分以外の何かに配慮できる余裕なんてないこと、そして北欧のトップダウンの政策から、自分一人の力の限界を痛感しました。いい意味であきらめがつき、留学する前は大企業で気候変動大きな貢献をすることへの憧れがあったけれど今はもっと小さいスケールで活動することに対する意義の大きさを感じています。地球環境問題に対する知識や思いが変わらない自分がいる限り、どの企業に入っても自分の果たしたい社会に向かって頑張れると感じています。地球環境問題に対して包括的な学びたい人や国家政策ベースで学びたい人にカールスタード大学はおすすめです。
派遣留学を志す後輩へ 行かないの?もったいな!
敢えて皆さんを煽らせてください。“行かないの?もったいな!”は本心です。
円安の状況下で留学の決断をすることが難しいと思います。“どうせお金がかかるから俺には無理だ”、“4年で卒業できないからやめておこう“と初めから諦めるのはもったいないです。私もはじめはそう思っていました。金沢大学の留学生への奨学金や5年で卒業をする場合になった時の支援は手厚いです。本気で調べればどのくらい費用が掛かってどのくらい奨学金でカバーできそうなのか簡単にわかります。今、この文を読んでいるあなたは少なからず留学に興味があるはずです。人生を長い目で見た時、留学で卒業時期が伸びる1年間を気にするべきでしょうか?私は留学生活は卒業時期なんてどうでもいいと思わせるほど有意義なものだったと自信を持って言えます。私の好きな言葉に”自分で自分を後悔させるな“という言葉があります。その選択があっていたのか間違っていたかは選択した瞬間に決まるのではなく、その後の自分の行動で決まると思います。どちらを選ぶにせよ、この文を読んでいる皆さんが自分自身で納得できる理由を見つけると同時に、自ら選んだ選択に夢中になれることを願っています。