ブックタイトル金沢大学広報誌|アカンサス No.45

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概要

金沢大学広報誌|アカンサス No.45

Brand New Stage金沢大学研究の新時代へ全学的な研究力強化をけん引しうる研究領域が中核となり,国内外の優秀な研究者が集う世界的な研究拠点を形成することを視野に,先進的な研究を推進しています。跡?遺物などの解析に取り組む,文理融合型の「学際研究」を推し進めます。遺伝子解析技術の古代人骨への応用,出土遺物や壁画の蛍光X線分析,三次元データ解析による遺跡調査といった研究手法を共有し,各地での調査を先鋭化させます。さらに,学際研究で得られる知見を生かし,これまで本学が培ってきた「文化資※源マネジメント」をより一層推進します。現在エジプトでは,情報科学などの研究者と共に,ツタンカーメン王墓から出土した二輪馬車「チャリオット」のバーチャルリアリティーによる復元作業を進めており,現地の博物館での展示など,文化遺産活用の方策を探っています。マヤ文明アンデス文明中国文明西アジア文明エジプト文明インダス文明オセアニア文明※文化資源マネジメント:世界各地の有形?無形の文化遺産を記録?保存?修復し,継承を図りながら,人類全体の未来に向けた活用の方策を探る取り組み。本プロジェクトの研究対象となる古代文明の分布マウス?フェレット?ヒトをつなぐ脳科学研究を実現プロジェクト名高等哺乳動物を用いた脳ダイナミクスの先導的研究拠点の形成代表者医薬保健研究域医学系河﨑洋志教授ヒトの脳の形成や発達過程といった脳ダイナミクスの制御機構と,その異常がもたらす脳神経疾患の病態を解明するために,脳科学研究が日々進展しています。脳科学研究にはマウスが多く用いられていますが,脳機能の高度な発達に重要とされる大脳皮質表面のシワ「脳回」がないなど,マウスの脳はヒトと比べて未発達です。そのため,ヒトの脳の機能や構造のさらなる理解には,従来とは異なるアプローチが必要です。本プロジェクトでは,ヒトに近い発達した脳神経構築を持つ高等哺乳動物フェレットを用いることで,マウス?フェレット?ヒトの研究における各基盤技術を組み合わせた脳科学研究拠点を形成します。具体的には,フェレットの大脳における遺伝子操作技術を軸に,マウスを用いたゲノム解析や動物行動解析,ヒトの脳機能解析など,本学の特色ある技術や研究成果を統合した研究を推進することで,脳ダイナミクスの制御機構と脳神経疾患病態の解明を目指すとともに,脳神経疾患の治療法の創出につなげます。現在,ヒトの脳神経疾患の遺伝情報に基づいたフェレットの疾患モデルを開発して疾患の発症メカニズムを解析する研究や,マウスとフェレットの行動比較により脳神経疾患特有の行動異常の原因解明を目指す研究などが進行中です。フェレットマウスヒト発達した脳神経構築を持つフェレットの脳が研究の軸に455

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