6月4日,輪島市において公開講座「歩いて学ぼう!岩石学シリーズ(2)輪島のトトロ岩編」を実施し,10代から70代までの22名が参加しました。
はじめに,講師の理工研究域地球社会基盤学系の森下知晃教授より岩石の定義について解説があり,受講生らは岩石の色や質感,粒の大きさに注目しながらトトロ岩周辺の海岸地帯を散策しました。さらに講師が「周辺地域の活断層や日本海の成り立ちを知ることで,能登地域に多く見られる奇岩地帯の形成過程や本年5月に珠洲市を震源に発生した大地震のメカニズムを紐解く手がかりとなる」と言及すると,受講生から多くの質問や推論が寄せられ,トトロ岩が誕生した過程について想像を膨らませました。
受講生からは「実際に見て触って確かめることで,映像や説明だけでは得られない貴重な体験ができて楽しかった」「岩石や地形の形成原因についての講師の“妄想”(考え方,私説)がとても分かりやすかった」「専門的なことは分からなくても,観察して気づいたことや疑問をその場で実際に質問できることがとても有意義」などの感想が聞かれ,能登海岸の雄大な自然の中で岩石への理解を深める,充実した時間となりました。
講師:理工研究域地球社会基盤学系 教授 森下 知晃