ゲント大学
2022年度 ヨーロッパ〈ベルギー〉
Y.G.(人間社会学域経済学類 4年)
私は2022年9月から2023年の2月の約半年間、ベルギーのゲント大学で留学をしました。当時、私は四年生であり、経済学類という少し珍しいケースでした。語学が得意というわけでもなく、海外へ行ったこともない。ましてや就職活動の途中に行く決断をしたのですごく不安でしたが、半年間の留学を終えてもちろん大変なことはあったけれども、それ以上に留学に行く決断をしてよかったと思えるような素晴らしい体験ができました。この体験記は、留学に興味はあるけど様々な理由でためらっている人にはぜひ読んでもらいたいです。
留学前
私はコロナ禍で留学がなかなか行けず、4年生をむかえてしまい、このままで学生生活を終えたくないという強い気持ちから、留学に行くことを決めました。ベルギーのゲント大学を選んだ理由は大きく2点ありました。1点目は、TOEICのスコアだけで、留学に行くことができることでした。急遽決めたということもあって、TOEFLなどは受けられませんでした。多くの大学では、TOEFLのスコアが求められるので、早め早めの準備が大切です。
2つ目は、ヨーロッパで英語が比較的通じる地域であること。私は経済学類なので特段、英語が得意ということでもなければ、その他の言語は何もわからない状況だったので、第二言語が英語のベルギーを選択しました。以上のことから、私はあまり留学に対して準備がうまくできなかったので、早め早めの準備を強く勧めます。行きたい大学が決まったら、すぐ行動です。行きたい大学が見つからないという方は、どのような目的で留学をするのか、学びたい学問は何かというゴールから逆算して考えてみてください。もし、ゴールがあまり明確ではなく、なんとなく留学に興味がある方は、生活面や金銭面などの側面から比較するのもありだと思います。ちなみにベルギーの生活面はほとんど日本と同じように過ごせて、日本と比較して物価は1.5倍くらいです。
その後、準備を進めようとしましたが、経済学類4年生であったので周りにあまり留学をする人はおらず情報収集がなかなかできませんでした。しかし、留学推進係方が現地にいる留学生を紹介してくださり大変助かりました。もし困ったら留学推進係に相談してみてください。きっと親身になって相談に乗ってくれます。またゲント大学への準備に関しては、ビザ申請や寮の申請など時間がかかるうえに、やらなければならないことが非常多いので早めの準備を心掛けてください。私は、就職活動中に、留学準備を進めていたので物事に優先順位を立てて行動しました。奨学金申請のための勉強。資金調達のためにアルバイトも並行して行っておりました。かなり大変でしたが、あの時頑張ってよかったなと思います。
留学中
留学中は右も左もわからないことだらけで、かなり苦労しました。勉強面に関しては、毎回の講義が約3時間と長いうえに、課題の量も多いので授業についていくのが必死でした。また、生活面に関しても、気候や食などがあまり合わず、体調を崩してばかりでした。薬に関しても、あまり日本人に合う薬は少ないので風邪薬などは持っていったほうがよいと思います。しかし、周りの日本人学生や現地学生との交流を進めるにつれて色々助けてもらい、ありがたかったです。
留学初期は、様々な理由で憂鬱になる人が多いと思いますが、なんのために留学に来たのかを思い出して、積極的に人々と交流してください。だんだん憂鬱な気分が晴れると思います。特に、現地の人々はとてもやさしく友好的なので、すぐ助けてくれます。みんな笑顔で挨拶してくれるし、気さくに話しかけてくれます。ゲントは町並みも中世のヨーロッパを想像させるような素敵な町並みも魅力的ですが、人が一番の魅力だと感じました。
また、留学中に取り組んでよかったこととしては、友の会への参加と旅です。友の会は、現地学生で日本が好きな人が集まるサークルのようなもので、そこでイベントを通じてたくさん交流できますし、あちらも日本人に興味があるので積極的に話しかけてみてください。旅に関しては、ベルギーはヨーロッパの中心に位置するということで、様々な都市への旅をしました。色んな人と出会ったり、世界遺産を見たり、現地の文化に触れるなど数値化できない素晴らしい体験ができました。
最後に
私が伝えたいメッセージは、留学に迷ってるならぜひ行ってほしいということです。私は、時期的にも少し遅いし、英語レベルも低く、海外へ行ったこともありませんでした。周りからは、なんで今行くの?海外も行ったことないのに、大丈夫?など多く言われたり、準備も留学中も大変でしたが、本当に留学にいってよかったなと思います。行ってなかったら、おそらく一生後悔していただろうし、迷ったらなかなか行動できない人間になってしまっていたと思います。もちろん、当時はすごく留学することを迷っていましたが、やらない後悔よりやる後悔だと、自分の気持ちに嘘をつかず行動することにしました。留学を終えて、学問はもちろん、それよりも大切なことを学んだ気がします。君にとって留学が人生の分岐点になるかもしれません。