バルセロナ自治大学
2022年度 ヨーロッパ〈スペイン〉
M.B.(人間社会学域国際学類 4年)
留学先、留学時期について
大学3年生の9月から1年間の留学に行く予定だったが、コロナの影響と部活をもう1年続けたい理由から、4年生の9月より留学することを決めた。また、派遣先にスペインを選んだ理由は2つある。1つ目は、英語はどこの国でも使う機会があると考え、第二言語であるスペイン語の上達を目標にしていたからだ。2つ目は、ヨーロッパに住めば、周辺の国々に旅行しやすく、楽しく有意義な時間になると考えたからだ。その中でもバルセロナを選んだ理由は、国際都市かつ大都市に一度住んでみたく、ざまざまな文化が共存している社会に興味を持っていたからだ。また、気候も一年中晴れていて暖かいことが個人的に大きな決め手となった。
留学前の準備として、何をすべきか
住む地域やその周辺がどんな場所で、何があるのかを知っておくと新しい生活に馴染みやすくなると思う。また、履修方法や各授業の求められる語学レベル、その科目の内容についても、学部のホームページよりリサーチしておくことを勧める。早い者勝ちで後で履修できないというケースもあるため、履修は計画的に行うと良い。
留学先について知っておくとよい情報
バルセロナの公用語はカタルーニャ語であり、大学で開講されている授業もカタルーニャ語がほとんどだった。また、大学には留学生も非常に多いため、英語を使う機会が多くあった。よって、もしスペイン語の上達を第一に考えているのであれば、アルカラ大学かサラマンカ大学の方が、スペイン語だけに触れる機会が多く、上達が早いと感じる。
バルセロナ自治大学の寮に住む場合、枕や食器、キッチン用品など生活に必要なものは寮の設備として含まれていないため、ほぼ0からのスタートになると考えた方がいい。寮の2つ先の駅になんでも買える大型スーパーがあるが、入居してすぐは慌ただしくなるため、必要最低限なタオルやお箸、シーツなどは持って行くことを勧める。
留学中に取り組んでよかったこと、その理由
2学期にバルセロナの市役所で、日本語·英語·スペイン語·カタルーニャ語の翻訳業務を主に行うインターンシップに参加した。通訳翻訳学部には、半年または1年間のざまざまな企業や機関のインターンに申し込みでき、授業と同じように単位をもらうことができる履修制度がある。日本のアルバイト経験とはまた違い、異国で学生が唯一自分だけの環境であり、海外の働き方を直接体験できたため、非常に貴重な経験となった。学生だけではなく、地域のコミュニティにも参加できる機会なので、ぜひチャレンジしてみてほしい。
留学経験をこれからどのように生かしていこうと考えているか
帰国して卒業までの半年間は先魁寮に住み、留学生たちの生活を日々サポートしている。自分が留学中に助けて欲しかったことや、してもらいたかったことをイメージしながら、積極的に彼らの相談に乗ったり、地元の街を案内し生活を楽しんでもらおうと気にかけたりしている。
卒業後の進路について
留学時期を1年遅らせたことで、同期と就活のタイミングがずれたことや、留学中に就活を進める必要があったことに大きな不安があった。面接や会社紹介のイベントはオンラインで実施する企業が多いため、就活をすること自体は不可能ではないが、時差の問題や、ルームシェアをしているため共有スペースで選考に取り組む必要があることに苦労した。(Web面接で使えるパソコンに取り付ける照明を日本から持ってくれば良かった。)しかし最終的には、志望していた企業の選考をオンラインで進め、特別に帰国した7月末に対面で最終面接に進み、内定を得ることができた。選考過程の時期やその方法が留学中で難しい場合でも、企業にその旨を伝え、自分が会社に対して興味があることをアピールすれば、選考スタイルも変えられる可能性があるため、諦めずにチャレンジしてみて欲しい。
留学してよかったこと、成長(変化)したこと、その理由
留学して最も良かったと思えるのは、世界中にさまざまな友達を作ることができ、人脈が広がったことだ。あらゆる国·地域の人と関わることで常に新しい発見や刺激があり、生涯仲良くできる友人と出会えたことは、自身の人生において貴重な経験となった。
また、ヨーロッパを留学先に選んだことで他の国に旅行しやすく、さまざまな国·地域を旅し、世界を自分の目で見ることができた。旅行の計画を自分で立てることや、滞在中に起こる予想外の問題に対処することも旅の楽しさであり、それらの経験を通じて自身の成長が図れる大切な期間であった。それらも含めて、留学、特にヨーロッパへの派遣留学を強く勧める。
派遣留学を志す後輩へのメッセージ
留学時期が他の人と違ったことで、就活や卒論に悪影響が出るか心配だったが、自分の計画性と努力次第で、どんなことでも達成できるのだと今回の留学を通して学び、自信がついた。金沢大学の派遣留学制度は、留学先も数豊富で奨学金も充実しているため、自分の理想的な留学生活を実現することができる。何か不安に思うことがあっても、留学でしか経験できないことで溢れているため、学生時代の今しかできないこのチャンスをぜひ掴んでほしい。